正答率8割問題作ってみた-181 内分泌代謝 《分娩と倦怠感》

まずは前回の解答・解説から。

不正性器出血、子宮頸部の腫瘤、生検で扁平上皮癌と診断されていることから子宮頸癌との診断は容易にできる。子宮頸癌の臨床進行期分類のポイントは、膣壁浸潤が下1/3以上かどうかと骨盤壁に癌が到達しているかどうかである。膣壁浸潤が下1/3以上であればⅢA期以上、骨盤壁に癌が到達している場合はⅢB期以上であり、どちらにせよⅢ期以上は手術は不可能となる。他には、画像検査で水腎症を認めればⅢB期以上とすることも大切。

a. この疾患は多産婦に多いとされる →正しい。HPV感染がリスクファクターであり、性交渉の相手が多いことや妊娠・出産回数が多い、性交渉開始年齢が低いことなどが該当する。

b. ウイルス感染が原因である →正しい。HPVの主に16型と18型による。ワクチンで予防が可能であることは非常に重要。

c. 進行期分類でⅢ期以上である →正しい。上記の通りで、骨盤壁にまで癌が浸潤しており、遠隔転移は認めないことからⅢB期と推定できる。

d. 広汎子宮全摘術を行う →間違い。手術は進行期分類でⅡ期までが適応範囲である。Ⅲ期以上に対しては放射線療法や化学療法、CCRTといったものが適応となる。

それでは今日の問題。

35 歳の女性。2か月前からの全身倦怠感を主訴に来院した。1年前に会社の健康診断で貧血と高コレステロール血症とを指摘されたが、精査を受けたことはな い。2年前に、分娩時に大量出血し、輸血を受けたことがある。授乳経験はない。 月経周期は不整である。身長 162 cm、体重 50 kg。脈拍 60/分、整。血圧 84/60 mmHg。心音と呼吸音とに異常を認めない。血液所見:赤血球 350 万、Hb 9.1 g/dl、Ht 25 %、白血球 6,800、血小板 18万。血液生化学所見:空腹時血糖 68 mg/dl、総コレステロール 269 mg/dl、AST 26 IU/l、ALT 21 IU/l、CK 297 IU/l(基準30〜140)、Na 126 mEq/l、K 4.9 mEq/l、Cl 94 mEq/l、Fe 18 μg/dl、TSH 0.3μU/ml(基準0.2〜4.0)、FT4 0.6 ng/dl(基準0.8〜2.2)、コルチゾール 1.6 μg/dl(基準 5.2〜12.6)。

この疾患について正しいのはどれか。

a. まず甲状腺ホルモンを補充する

b. 下垂体へのリンパ球浸潤を認める

c. ホルモン補充は一生涯必要である

d. 発生頻度は増加傾向である

参考問題は106D37

→https://minkore.com/bbs_view/106_4_37

解答・解説は次回。