正答率8割問題作ってみた-182 泌尿器 《泌尿器腫瘍》

まずは前回の解答・解説から。

分娩時の大量出血歴があり、高コレステロール血症や全身倦怠感、月経不順など各ホルモンの欠乏症状が出現している。授乳経験がないというのは低プロラクチン血症があったことを示唆し、現在の生化学所見でも、続発性甲状腺機能低下症や副腎機能低下症を呈していることからSheehan症候群を考える。

a. まず甲状腺ホルモンを補充する →間違い。コルチゾール↓(ACTH↓)とTSH↓が同時に認められるときに先に甲状腺ホルモンを補充すると急性副腎不全が生じる可能性があるため、必ずコルチゾールを先に補充する。おそらく禁忌肢。

b. 下垂体へのリンパ球浸潤を認める →間違い。これはリンパ球性下垂体炎の説明である。この疾患も妊娠・分娩に関連して発症するが、軽度の高PRL血症を呈する点がSheehan症候群と異なる。

c. ホルモン補充は一生涯必要である →正しい。その通り。

d. 発生頻度は増加傾向である →間違い。分娩管理の改善により頻度は低下している。

それでは今日の問題。

73 歳の男性。排尿困難を主訴に来院した。 2 年前から尿線が細いことに気付いていたが年齢のためと考えていた。 3 か月前から排尿困難を伴うようになったため受診した。直腸指診で鶏卵大、石様硬の前立腺を触知する。PSA 45 ng/mL(基準4.0以下)。前立腺針生検で中分化癌(Gleason score 4+3)と病理診断された。骨シンチグラフィで多発骨転移を認める。
正しいのはどれか。

a. 化学療法の良い適応である

b. 移行領域が好発部位である

c. 骨転移は主に造骨性である

d. 大半が移行上皮癌である

参考問題は109A42

→https://minkore.com/bbs_view/109_1_42

解答・解説は次回。