正答率8割問題作ってみた-247 小児科 《脳波異常》

まずは前回の解答・解説。

右耳鳴という主訴から右耳の聴覚伝導路の異常を想定する。鼓膜に異常がなく、頭部MRI T1強調像で右内耳道に高信号を認めることから聴神経腫瘍と診断する。

a. Bruns眼振 →正しい。聴神経鞘腫では初期は健側に向かう水平注視眼振を、進行するとBruns眼振と呼ばれる水平交代性眼振を呈する。腫瘍側を注視すると低頻度かつ大きな振幅の眼振がみられ、健側を注視すると高頻度かつ小さな振幅の眼振がみられる。

b. アブミ骨筋反射の異常 →正しい。アブミ骨筋反射とは大きな音がするとアブミ骨筋が収縮し内耳への音の伝達を弱めて内耳を保護する反射であり、顔面神経の運動神経成分によるものである。聴神経腫瘍は増大するにつれて蝸牛神経症状、前庭神経症状、三叉神経症状、顔面神経症状が生じるため、アブミ骨筋反射の異常も引き起こされると想定される。

c. 角膜反射消失 →正しい。角膜反射は三叉神経障害によるものであるが、上記の通り聴神経腫瘍の増大によって障害される神経は蝸牛神経、前庭神経、三叉神経、顔面神経であるため、角膜反射消失も起こり得る。

d. Willisの錯聴 →間違い。Willisの錯聴とは「周りがうるさい方がよく聞こえる」と訴えるものであり、耳硬化症でみられうるものである。

それでは今日の問題。

6歳の女児。時々、会話が途切れることがあるため母親に連れられて来院した。これまでに2回の単純型熱性けいれんの既往があるが、成長や発達に異常を認めない。身体所見に異常を認めない。過呼吸時の脳波を別に示す。
誤っているのはどれか。

a. 数秒間のけいれんを伴う

b. バルプロ酸が有効である

c. 前兆なく意識が減損する

d. 男児よりも女児に好発する

参考問題は111D41

→https://minkore.com/bbs_view/111_4_41

解答・解説は次回。