正答率8割問題作ってみた-252 産婦人科 《Rh不適合妊娠》

まずは前回の解答・解説から。

咳嗽と喀痰、血痰を呈しており、SpO2は92%(room air)と呼吸障害があることが分かる。CRP高値とMPO-ANCA高値、そして腎生検で壊死性半月体形成性糸球体腎炎を認めたことから顕微鏡的多発血管炎と診断できる。顕微鏡的多発血管炎では肺胞出血をきたしやすく、この患者においても気管支肺胞洗浄液で肉眼的に血性である。胸部CTでは気管支透亮像を含む浸潤影を認める。

a.肉芽腫性病変が高頻度にみられる →間違い。顕微鏡的多発血管炎では肉芽腫性病変は通常みられない。他のANCA関連血管炎の多発血管炎性肉芽腫症や好酸球性多発血管炎性肉芽腫症では肉芽腫病変がみられる。

b.難治例にはリツキシマブ使用を考慮する →正しい。通常の治療はステロイド単独療法または免疫抑制薬との併用療法が基本であるが、重症例では免疫抑制薬とステロイドパルスまたは大量ステロイドを併用する。これでも効果不十分の場合はリツキシマブの使用を考慮する。

c.正球性正色素性貧血を呈している →正しい。計算するとMCV=84.5、MCH=27.5である。

d.神経学的所見を診る必要がある →正しい。顕微鏡的多発血管炎を含むANCA関連血管炎では多発性単神経炎を合併しやすい。しびれや筋力低下などを評価する。

それでは今日の問題。

34 歳の初産婦。産褥0日で入院中である。妊娠12週の血液検査で血液型は O型 Rh D(-)と判定された。輸血歴はない。家族歴に特記すべきことはない。妊娠 28 週時の間接Coombs試験は陰性で、抗D人免疫グロブリンの投与を受けている。妊娠39週4日に自然陣痛が発来して入院し、2,760gの男児を正常経腟分娩した。新生児血液型は O型 Rh D(+)と判定された。この状況について誤っているのはどれか。
 
a.24時間以内の抗D人免疫グロブリン投与が必要である
b.妊娠28週時点で抗D抗体形成は阻止されている
c.胎児血の母体血への移行は起きている可能性が高い
d.この出生児に関しては胎児貧血(-)と考える
 
参考問題は110I72
→https://minkore.com/bbs_view/110_9_72
解答・解説は次回。