正答率8割問題作ってみた-253 整形外科 《高齢者の起立不能症例》

まずは前回の解答・解説から。

Rh式血液型がRh(−)の妊婦という条件で配偶者がRh(+)であった場合、第1子としてRh(+)の胎児を妊娠することで分娩までの過程で胎児のD抗原が母体内に流入し、D抗原に対する抗D抗体(IgM)が作られる。第2子(Rh+)以降の妊娠時には胎盤から母体にはいった胎児のD抗原に対して抗D抗体(IgG)が速やかに産生され、その抗体が胎児へと移行して抗原抗体反応を引き起こし、胎児水腫や出生後に新生児溶血性疾患を引き起こす。

この予防のために、第1子妊娠時の妊娠28週及び分娩後72時間以内に母体へ抗D人免疫グロブリンを投与する必要がある。これをすることで、次回妊娠時の抗D抗体産生を防ぐことができる。

a.24時間以内の抗D人免疫グロブリン投与が必要である →間違い。分娩後の抗人免疫グロブリンは72時間以内に投与する必要がある。24時間以内ではない。

b.妊娠28週時点で抗D抗体形成は阻止されている →正しい。妊娠28週時の間接Coombs試験が陰性であることから抗D人免疫グロブリンの投与を受けており、この時点での抗体形成は阻止できている。

c.胎児血の母体血への移行は起きている可能性が高い →正しい。一般論として、胎児から母体への血液流入は妊娠初期から起きており、胎児血が母体に移行する量は経過とともに増加する。また、分娩時の胎盤剥離によってほぼ全例で胎児血は母体血に移行する。

d.この出生児に関しては胎児貧血(-)と考える →正しい。Rh式不適合妊娠で胎児貧血や胎児水腫、新生児溶血性疾患が問題になるのは第2子以降である。

それでは今日の問題。

74 歳の女性。右股関節部の運動痛と起立不能とを主訴に来院した。本日、自宅 玄関の段差につまずいて転倒し、動けないところを家族が発見し救急外来を受診した。意識は清明。右下肢以外の自動運動は可能である。座位では疹痛は少ないが、右股関節を内外旋させると疹痛が強い。支えても立位をとることはできない。四肢反射の亢進はなく、感覚障害を認めない。両股関節エックス線写真を別に示す。
誤っているのはどれか。

a.関節内骨折である

b.合併症に偽関節がある

c.手術をする場合はできるだけ早期に行う

d.仮骨の形成が特徴的である

参考問題は107I66

→https://minkore.com/bbs_view/107_9_66

解答・解説は次回。