正答率8割問題作ってみた-257 精神科 《落ち着きのなさ》

まずは前回の解答・解説から。

発熱、咳、鼻汁、眼脂、眼球結膜充血に加えて口腔内粘膜疹を呈している。また、発熱から4日後には再度の高熱と皮疹も出現していることから、発熱が2峰性で、2峰目の発熱と同時に皮疹が出現する疾患を考える。体幹、上肢の皮疹の写真を見てみると、融合傾向のある発疹である。以上のことから麻疹と診断できる。麻疹は学校保健安全法で「解熱後3日を経過するまでは出席停止」と定められている。

a.皮疹消退後は色素沈着を残す →正しい。その通り。

b.ツ反陰性化がみられる →正しい。麻疹ウイルスはリンパ組織を標的とするため、T細胞系が抑制されて細胞性免疫が低下し、ツ反が陰性化する。WBC↓も呈する。

c.5類感染症で7日以内の届け出が必要である →間違い。麻疹は5類感染症ではあるが7日以内の届け出ではなく、直ちに届け出る必要がある。ちなみに数ある5類感染症のうち直ちに届け出る必要があるのは、麻疹と風疹、そして侵襲性髄膜炎菌感染症だけである。

d.病原体が脳神経に潜伏感染することがある →正しい。麻疹の重篤な合併症として亜急性硬化性全脳炎(SSPE)がある。これは、麻疹罹患後または麻疹ワクチン接種後3~12年経過した後に発症し、致命的な経過をとる疾患である。ウイルスが脳神経に潜伏感染することによって生じる。

それでは今日の問題。

8 歳の男児。落ち着きのなさを主訴に母親に連れられて来院した。幼児期から落ち着きのなさが認められ、遊びでも順番やルールを守ることができなかった。授業中に席を離れることがあり、家では宿題を嫌がってなかなかやらない。身体所見に異常を認めない。
この疾患について誤っているのはどれか。

a.治療薬に中枢神経刺激薬がある

b.学習障害を合併することがある

c.思春期までに自然に改善すると説明する

d.発症には性差を認める

参考問題は109A54

→https://minkore.com/bbs_view/109_1_54

解答・解説は次回。