正答率8割問題作ってみた-258 内分泌代謝 《口渇》

まずは前回の解答・解説から。

幼児期から落ち着きがなく、遊びの順番やルールが守れないという衝動性がある。加えて授業中に離席してしまうという多動性や宿題を嫌がるという不注意も認められる。身体所見に異常がないという点から器質的疾患が否定できるため、注意欠陥多動性障害/注意欠如・多動症(ADHD)と診断する。

a.治療薬に中枢神経刺激薬がある →正しい。ADHDに対してはまず環境調整や行動療法を行い、症状が改善されない場合は中枢神経刺激薬であるメチルフェニデート徐放錠などの投与を行う。

b.学習障害を合併することがある →正しい。知能は正常であるが、10~20%に学習障害を併存する。

c.思春期までに自然に改善すると説明する →間違い。多動は思春期までに改善することが多いが、不注意は成人後も残存することが多いとされる。

d.発症には性差を認める →正しい。男児に多い。

それでは今日の問題。

35歳の男性。口渇を主訴に来院した。1か月前から口が異常に渇き、飲料を1日約5リットル飲むようになった。また、夜間に3回以上排尿のために覚醒するので睡眠も障害されるようになった。意識は清明。身長 172 cm。体温 36.7 ℃。脈拍 80/分、整。血圧 120/76 mmHg。心音と呼吸音とに異常を認めない。尿所見:蛋白(-)、糖(-)。尿量 4,500 ml/日。血液所見:赤血球 520万、Hb 14. 5 g/dl、Ht 48 %、血小板 25万。血液生化学所見:血糖 85 mg/dl、HbA1c 5.2 %(基準4.3~5. 8)、総蛋白 7.2 g/dl、アルブミン 5.2 g/dl、尿素窒素 24.0 mg/dl、クレアチニン 0.9 mg/dl、尿酸 7.5 mg/dl、総コレステロール 215 mg/dl、AST 32 IU/l、ALT 28 IU/l、LDH 220 IU/l(基準176~353) 、Na 147 mEq/l、K 4.2 mEq/l、Cl 105 mEq/l、Ca 9.2 mg/dl、P 4.0 mg/dl。尿浸透圧:デスモプレシン〈DDAVP〉5μg点鼻投与前 160 mOsm/l、投与後 460 mOsm/l。
誤っているのはどれか。

a.口渇中枢には障害を認めない

b.炭酸リチウムによって同様の病態が生じる

c.治療として水制限は不適当である

d.温水より冷水を好む

参考問題は102I56

→https://minkore.com/bbs_view/102_9_56

解答・解説は次回。