正答率8割問題作ってみた-262 膠原病 《皮疹と筋力低下》

まずは前回の解答・解説から。

若年女性の不整脈→意識消失で一番疑われるのは先天性QT延長症候群である。先天性QT延長症候群は意識消失を反復することが特徴。先天性QT延長症候群は遺伝性を認めることが多く、この症例でも父親の突然死歴があることからQT延長症候群が支持される。心電図上では明らかなQT延長を読み取ることができる。ちなみに遺伝性QT延長症候群の代表例として聾唖を伴わないRomano-Ward症候群(常染色体優性遺伝)、聾唖を伴うJervell and Lange-Nielsen症候群(常染色体劣性遺伝)がある。

a.意識消失時は多形性心室頻拍が生じている →正しい。いわゆるTorsades de pointes(TdP)が生じていると考える。

b.蘇生にはイソプロテレノール点滴静注が有効である →間違い。蘇生法としてVFに移行していれば電気的除細動、TdPに対しては硫酸Mgやβ遮断薬の静注が有効である。ちなみに発作予防にはβ遮断薬内服が第一選択である。イソプロテレノールはβ刺激薬であり禁忌である。

c.発作時以外は無症状である →正しい。その通り。

d.心室細動の既往があればICD適応である →正しい。その通り。

それでは今日の問題。

54歳の男性。全身の皮疹と筋力低下とを主訴に来院した。1か月前から顔面、体幹および四肢に紅斑が出現し、徐々に拡大し、立ち上がったり物を持ち上げるのが以前よりもつらくなってきた。上眼瞼と四肢関節の背面とを中心に紅斑がみられる。膝部の写真と同部の病理組織H-E染色標本とを別に示す。
誤っているのはどれか。

a.真皮への炎症細胞浸潤を認める

b.筋原性酵素のCKは治療効果判定に有効である

c.合併症としては腎症状よりも肺症状の方が多い

d.抗TIF1-γ抗体陽性例では肺症状が重症化しやすい

参考問題は102I64

→https://minkore.com/bbs_view/102_9_64

解答・解説は次回。