正答率8割問題作ってみた-269 産婦人科 《下腹部痛》

まずは前回の解答・解説から。

中年男性に突然起きた頭痛と意識障害である。激しい頭痛を訴えた後にJCS2桁相当まで意識レベルが低下していること、家族歴として姉に未破裂脳動脈瘤があることから、脳動脈瘤破裂によるくも膜下出血をまず疑うことが重要である。くも膜下出血を疑った際には、直ちに頭部単純CTを撮影することが重要である。

a.血管造影 →間違い。くも膜下出血の診断がつき次第、出血源を検索し治療まで行うために血管造影が行われる。早期に行うと確定診断ともなりうるが、単純CTに優先して行われるものではない。

b.髄液検査 →間違い。確かに腰椎穿刺による血性髄液やキサントクロミーはくも膜下出血の診断に有用であるが、CTまたはMRIで診断できなかった場合に行うものである。腰椎穿刺は再出血や脳ヘルニアをきたす可能性があることに注意する。

c.MRI FLAIR像 →間違い。ガイドラインでは、CTで出血が確認できなかった場合にMRIを撮影することが推奨されている。

d.単純CT →正しい。くも膜下出血を疑ったら直ちにCTを撮影する。鞍上部周囲にヒトデ型の高吸収域などがみられる。

 

それでは今日の問題。

21歳の女性。突然の左下腹部の激痛を主訴に来院した。子宮は後傾後屈正常大で可動性は良好、左卵巣に超鵞卵大の腫瘤を触知し、強い圧痛を認める。腹部エックス線単純写真で左側小骨盤腔に歯状の石灰化を認める。直ちに腹腔鏡下手術を行った。摘出腫瘤のH-E染色標本を別に示す。
誤っているのはどれか。

a.摘出腫瘤に角化層を認める

b.腫瘍はホルモンを産生する

c.胚細胞腫瘍の中で最も頻度が高い

d.CA19-9軽度上昇を認める

参考問題は102D59

→https://minkore.com/bbs_view/102_4_59

解答・解説は次回。