正答率8割問題作ってみた-270 小児科 《嘔吐と下痢》

まずは前回の解答・解説から。

若年女性の急性腹症より、異所性妊娠や卵巣腫瘍の茎捻転や破裂などが鑑別疾患として挙げられる。左卵巣に超鵞卵大の腫瘤を触知し強い圧痛を呈していることから卵巣腫瘍茎捻転を疑う。腹部X線で歯状の石灰化を認め、腹腔鏡下手術によって摘出された腫瘤には毛嚢や脂肪織、表皮などが存在することから、成熟嚢胞性奇形腫の茎捻転による急性腹症と診断できる。

a.摘出腫瘤に角化層を認める →正しい。最外層に角化層を認める。

b.腫瘍はホルモンを産生する →間違い。ホルモン産生腫瘍ではない。例えばアンドロゲン産生腫瘍はセルトリ・間質細胞腫瘍などがある。

c.胚細胞腫瘍の中で最も頻度が高い →正しい。その通り。好発は10歳代後半~30歳代である。

d.CA19-9軽度上昇を認める →正しい。CA19-9が軽度上昇することがある。ただしAFPは陰性であることに注意する。

それでは今日の問題。

1歳の男児。嘔吐と下痢とを主訴に来院した。昨日の夕方から嘔吐が始まり、午前10時の受診までに5回嘔吐した。今朝、白っぽい下痢便が1回みられた。通っている保育園に同じ症状の子どもがいるという。意識は清明。体重 10.2 kg(数日前と比較して 0.2 kg減少)。体温 37.8 ℃。脈拍 92/分、整。呼吸数 18/分。咽頭に発赤を認めない。口腔内の乾燥を認めない。 心音と呼吸音とに異常を認めない。腹部は平坦、軟で、肝・脾を触知しない。腸雑音は亢進している。皮膚の緊張度はやや低下している。項部硬直を認めない。
医師はロタウイルス感染症と診断し治療を開始した。

正しいのはどれか。

a.下痢には粘液が多量に含まれる

b.ワクチンは全年齢で任意接種である

c.医療者はエタノールによる消毒を行う

d.対症療法だけでも予後良好である

参考問題は106I55

→https://minkore.com/bbs_view/106_9_55

解答・解説は次回。