正答率8割問題作ってみた-273 皮膚科 《発熱と皮疹》

まずは前回の解答・解説から。

日内変動のある瞼の重みと複視、飲んだ水が鼻に逆流するという球症状があり、検査所見で抗AChR抗体陽性と胸腺腫の存在が疑われる点から重症筋無力症と診断する。

a.関節リウマチの治療薬は病因の一つである →正しい。抗リウマチ薬のD-ペニシラミンは、神経筋伝達阻害作用により重症筋無力症を増悪させるだけでなく、新たに重症筋無力症を発症させることもある。

b.外科的処置は不要である →間違い。胸腺腫合併例に対しては拡大胸腺摘除術が原則である。

c.治療としてエドロホニウムが有用である →間違い。エドロホニウムは抗ChE薬であるため重症筋無力症に効きそうであるが、効果の持続時間が短いため、エドロホニウム試験として重症筋無力症のスクリーニング検査としては有効だが治療には用いることができない。

d.誘発筋電図では高頻度刺激で振幅が漸増する →間違い。これはいわゆるwaxing現象であり、Lambert-Eaton症候群でみられる。ちなみに重症筋無力症では「低頻度刺激」で振幅が漸減する「waning現象」がみられる。さらにちなみに、Lambert-Eaton症候群でも低頻度刺激であればwaning現象がみられることに注意。

それでは今日の問題。

3歳の女児。発熱と全身の皮疹を主訴に母親に連れられて来院した。2日前から38 ℃台の発熱と顔面の紅斑が出現し、紅斑は昨日から全身に拡大したという。薬剤内服歴はない。体温38.1 ℃。脈拍132/分、整。血圧96/58 mmHg。呼吸数 30/分。SpO₂ 98 % (room air)。口囲と鼻周囲の紅斑とともに鱗屑、黄色痂皮を認める。びまん性紅斑は頸部、腋窩、腹部および鼠径部に高度である。患児は接触痛を訴えている。頸部の紅斑には小水疱と小膿疱を伴う。眼粘膜と口腔粘膜とに異常を認めない。血液所見:赤血球 434万、Hb 12.1 g/dL、Ht 35 %、白血球 12,300、血小板 33万。免疫血清学所見:CRP 0.8 mg/dL、ASO 230単位(基準250以下)。顔面から胸部にかけての写真を別に示す。
誤っているのはどれか。

a.外毒素によるものである

b.Nikolsky現象は陽性になる

c.早期にステロイド全身投与を行う

d.表皮に棘融解がみられる

参考問題は114D24

→https://minkore.com/bbs_view/114_4_24

解答・解説は次回。