正答率8割問題作ってみた-59 免疫 《食物アレルギー》

まずは前回の解答・解説から。

飲酒後の悪心・上腹部痛、心窩部の圧痛は急性膵炎を疑う。腸蠕動は消失していることから麻痺性イレウスが生じている可能性がある。白血球・CRP高値より炎症が生じていることがわかるが、血圧は保たれていることからショック状態には陥っていない。総ビリルビン、直接ビリルビンの値から、胆汁うっ滞所見もない。アミラーゼが高値であることと、CT画像で膵周囲の液体貯留や膵体部腫大および造影不良域を認めることから急性膵炎と診断する。

a. 胸膝位で症状が軽快する ⇒正しい。胸膝位はほかに膵臓姿勢ともいう。

b. 血管透過性が亢進する ⇒正しい。活性化膵酵素が血中に移行し、炎症性サイトカインが大量に誘導されることで血管透過性は亢進する。

c. ARDSに注意する ⇒正しい。肺胞の透過性も亢進し、肺胞内に浸出液が貯留することでARDSを発症する。

d. アミラーゼ値は予後を規定する ⇒間違い。急性膵炎の9つの予後因子は、①BEまたはショック、②PaO2または呼吸不全、③BUNまたは乏尿、④LDH、⑤血小板数、⑥総Ca値、⑦CRP、⑧SIRS、⑨年齢 である。アミラーゼは診断には有用だが重症度判定には用いられない。

消化器もだいぶやったので次は免疫(膠原病)に移ります。それでは今日の問題。

16歳の男子。意識消失のため救急車で搬入された。本日、昼食にパンを食べた後、昼休みに同級生とサッカーをしている最中に全身の痒み、蕁麻疹と呼吸困難が出現し、その後意識を失ったため養護教諭が救急車を要請した。学校の部活動でサッカーをしているが、練習中や試合中に同様の症状を呈したことはない。また昼食で食べたパンはこれまでにも頻繁に食べているが、同様の症状を呈したことはない。意識は清明。心拍数130/分、整。血圧80/40mmHg。呼吸数24/分。SpO₂99 %(マスク5L/分酸素投与下)。前胸部に膨疹を認める。喘鳴を聴取する。

誤っているのはどれか。

a. アドレナリン筋注が必要である

b. 原因食として卵が多い

c. 食後2時間以内の運動が誘因になる

d. IgE依存性である

参考問題は112A51 

→https://minkore.com/bbs_view/112_1_51

解答・解説は次回。