正答率8割問題作ってみた-62 免疫 《膠原病の合併症》

まずは前回の解答・解説から。

若年女性に両側手関節の疼痛と腫脹が生じたことから、関節リウマチやSLEなどの膠原病をまず考える。海水浴後に水疱が生じたというのは、光線過敏症と考えられる。硬口蓋の発赤とびらんは口腔粘膜の異常を、尿の泡立ちは蛋白尿が疑われる。これらのエピソードに発熱も合わせると、SLEが最も考えられる。蛋白尿はネフローゼ症候群を示す糸球体腎炎によるものである。

a. フィブリノゲン値 ⇒高値になる。ネフローゼ症候群では膠質浸透圧が低下することにより肝臓でアルブミン合成が亢進する。それに伴いフィブリノゲンやコレステロールの合成も亢進するためその値が高値になる。

b. LD値 ⇒高値になる。SLEでは溶血性貧血や白血球破壊などにより高値になる。

c. リンパ球数 ⇒低値になる。SLEの疾患活動期には末梢血液中リンパ球数は減少する。SLEは汎血球減少をきたす疾患の一つである。

d. 総コレステロール値 ⇒高値になる。aの通り。

それでは今日の問題。

52 歳の男性。胸やけを主訴に来院した。半年前から食後に約 30 分続く胸やけがあり 1 か月前から増悪してきたため受診した。数年前から寒冷時に指が白くなることに気付いていた。 1 年前から両手指、手背および前腕の皮膚がつまめなくなり、 両手の指腹に小潰瘍を認めていた。手の写真を別に示す。免疫学的所見:CRP 0.1 mg/dL、抗核抗体 10,240倍(基準20以下)、抗RNAポリメラーゼⅢ抗体(+)、抗Scl抗体(+)。

この疾患の予後を規定する(死因になる)合併症を2つ想起し、それぞれの合併症に対する治療法の組み合わせとして正しいものを選択せよ。

a. 副腎皮質ステロイド

b. シクロホスファミド

c. ACE阻害薬

d. プロトンポンプ阻害薬

①ab ②ac ③bc ④bd

参考問題は109I66

→https://minkore.com/bbs_view/109_9_66

解答・解説は次回。