正答率8割問題作ってみた-79 神経 《てんかん》

まずは前回の解答・解説から。

若年女性の片側性かつ拍動性の頭痛より、片頭痛と診断できる。片頭痛は日常動作や入浴、飲酒などで増悪する。また、随伴症状として悪心・嘔吐、光・音・匂いに対する過敏性などがある。発作時の治療は基本的には第一選択はトリプタン製剤、次にNSAIDsである。これに対し予防薬としては抗てんかん薬やβ遮断薬、抗うつ薬、カルシウム拮抗薬などがある。しかしこの患者は妊娠中でありしかも末期といえる時期に入っている。よって、妊娠末期の患者に対して禁忌・注意投与でない薬を選択する必要がある。片頭痛は、ストレスなどが引き金となって増加するセロトニンなどの物質によって脳血管が収縮し、その後セロトニンが枯渇することで逆に血管が拡張して血流が急に増加することで頭痛が生じるという説がある。他に三叉神経血管説などがある。

a.カフェイン剤 ⇒間違い。カフェインには血管を収縮させる働きがあるため、発作時には効く可能性があるが、予防には不適。また、WHOによると妊娠中はカフェイン摂取量を制限するよう注意喚起しているとのこと。

b.トリプタン製剤 ⇒間違い。トリプタン製剤は血管を収縮させる働きがあり、発作時には有効である。しかし、予防には使われず、また妊婦には原則使ってはいけない。

c.β遮断薬 ⇒正しい。妊婦の片頭痛に対する予防薬としては第一選択。

d.NSAIDs ⇒間違い。禁忌。妊娠末期に使用すると、COX阻害によりPGE1合成が抑制され、胎児動脈管閉鎖(致死的)などを引き起こす。

それでは今日の問題。

8か月の男児。最近笑わなくなったことを心配した両親に連れられて来院した。在胎 39 週。出生体重 3,240 g。Apgar スコア 8点 (1分) 。母乳栄養。追視とあやし笑い2 か月、定頸 3か月、独坐 6か月。つかまり立ちはまだできない。7か月過ぎから笑うことが少なくなり、表情も乏しくなってきた。 2週前からうなずくような動作をよく反復する。うなずきに同期して両手を上げるような動作をする。
この疾患について誤っているのはどれか。

a.脳波でhypsarrhythmiaがみられる

b.重積発作を起こしやすい

c.結節性硬化症では合併頻度が高い

d.ACTHが治療に用いられる

参考問題は107D45

→https://minkore.com/bbs_view/107_4_45

解答・解説は次回。