正答率8割問題作ってみた-80 神経 《頭痛と発熱》

まずは前回の解答・解説から。

出生時の体重やApgarスコアには問題ない(新生児仮死ではない)。追視とあやし笑いが2 か月、定頸が 3か月、独坐が 6か月でできるようになったのは運動発達として正常であり、8か月でつかまり立ちができていないのも遅れているわけではない。しかし、「笑うことが少なく、表情も乏しくなった」は精神発達運動遅滞を示唆し、うなずくような動作を反復しそれと同期して両手を挙げるというのは点頭発作であり、これらの所見からWest症候群を考える。

a.脳波でhypsarrhythmiaがみられる ⇒正しい。West症候群に特異的に認められる発作間欠時の脳波である。とにかくバラバラで混沌としている。

b.重積発作を起こしやすい ⇒間違い。重積発作を起こしやすいのはLennox-Gastaut症候群である。West症候群からLennox-Gastaut症候群に移行することもあるためWest症候群の段階で適切に治療することが大切。

c.結節性硬化症では合併頻度が高い ⇒正しい。結節性硬化症の3徴は「顔面血管線維腫」、「てんかん」、「精神発達遅滞」であり、てんかんの中でもWest症候群を合併することが多い。

d.ACTHが治療に用いられる ⇒正しい。第一選択はACTH療法である。

それでは今日の問題。

28 歳の女性。意識障害のため搬入された。 3 日前から発熱とともに前頭部痛が生じ、次第に増強してきた。今朝は、激しい頭痛を訴え、さらに高熱となり少しぼんやりしていた。意識レベルは JCSⅡ-10。体温 40.2 ℃。脈拍 140/分、整。血圧 126/72 mmHg。項部硬直とKernig 徴候とを認める。腱反射に異常はなく、Babinski 徴候も認めない。血液所見:赤血球 380 万、Hb 12.0 g/dl、Ht 38 %、白血球 16,000(桿状核好中球 18 %、分葉核好中球 62 %、単球 4 %、リンパ球 16 %)、血小板 18 万。CRP 26 mg/dl。頭部単純 CTで異常を認めなかったので腰椎穿刺を行った。脳脊髄液所見:初圧 240 mmH2O(基準 70~170)、外観は淡黄白色に混濁、細胞数 5,600/mm3(基準 0 ~ 2 )(多形核球 100 %)、蛋白 230 mg/dl(基準 15~45)、糖 8 mg/dl(基準 50~75)。
誤っているのはどれか。

a.治療に副腎皮質ステロイドを用いる

b.脳脊髄液のGram染色が必要である

c.腰椎穿刺後は床上安静が必要である

d.髄液検査の結果を確認し抗菌薬投与を開始する

参考問題は108I78

→https://minkore.com/bbs_view/108_9_78

解答・解説は次回。