【言うべき時に、言うべき事を言う】山梨県立北病院 精神科 野田北斗 先生①

―プロフィール

生年月日   1985年7月18日生まれ

出身     ボストン生まれ、吉祥寺育ち

出身高校   東京都立西高校

出身大学   山梨大学医学部

初期研修病院 山梨大学医学部付属病院

医師年数   4年目

専門診療科  精神科

現職     山梨県立北病院 精神科

 

−現在の業務は?

山梨県立北病院(以下、北病院)に精神科の医師として勤務しています。北病院では主治医制を採用しているので、出会った患者さんの全経過を見られるという特徴があります。実は、精神科は、病棟担当医制を取っている病院が多いため、主治医制である北病院は、自分の行った治療とその結果を見ることができる貴重な環境で、とても勉強になります。また、最初から最後までその患者さんの治療に関して責任を負うということは、大変そうに聞こえるかもしれませんが、より患者さんのためになる治療を自分で判断し、実践することができるのでやりがいがあります。

精神科の仕事の本質は、「言うべき時に、言うべきことを言う」ことだと思っています。以前、担当したアルコール依存症の60代女性の話なのですが…

アルコール依存症の人とは、本当はアルコールをやめたいがどうしてもアルコールを飲まないとやっていけないというストレス対処法を身に付けてしまった人たちです。最も大切なのは、相手がアルコールをやめたいと願っていることを頑なに信じて関わっていくことです。初めは言い訳ばかりで、話をしていても目も合わせないような状態だったのですが、その患者さんにも私から「あなたなら、お酒に頼らずとも心地よく生活できるようになれますよ。」と根気よく伝えました。すると徐々に表情にも誠実さが表れるようになり1か月半ぐらいたったころには、アルコール摂取をはじめとする問題行動がみられなくなりました。

「先生に出会えてよかった。」と言ってくれた時には精神科医としてのやりがいを感じましたね。

 

−日々の勤務スケジュールは?

出勤時間は午前8時くらい。仕事が立て込んでいる場合には、出勤を早めるようにしているので、午前6時頃に出勤することもあります。

出勤後はまず、一日の動きを確認して、午前8時45分から15分間の病院全体のミーティングに参加します。その後は、入院患者さんの回診を行うことが多いです。だいたい、同時期に10人ぐらいの入院患者さんを担当していて、午前中いっぱいかかります。

毎週金曜日には外来も行っていますが、およそ60~70人くらいの担当患者さんを、毎週、20~30人くらい診察しています。午前中は、安定した患者さんを5-10分間くらいずつ診察を行います。午後は、3件の初診患者さんをおよそ1時間ほどかけて、じっくりお話を聞く形です。

精神科は、診断書など書類作成の業務も多いです。また、患者さんの関係者の方々との面談を一日1、2組ほど行ったりしています。家族や学校・職場の関係者の方々は、患者さんの生活において、最も身近で、本質的で直接的な支援を行ってくれる人たちです。医師が彼らと話し合うことは、患者さんの退院後の生活と病気との付き合い方を考える上で重要な仕事だと思っています。そうしているうちに、あっという間に終業時間の17時15分を迎えます。

当直もありますが、医師が多いので、月に2、3回、休日や、日勤と日勤の間に夜勤をする感じで、そこまで多くはないです。

診療後は、研究をしたり勉強会に参加したりします。平均して退勤時間は、19時半ごろですが、22時くらいまで没頭してしまったこともありますね。