さりりんさんに聞いてみた【1/3】〜国試と発信編〜

皆さんは普段どのようにして国試についての情報を得ていますか? 同級生との会話、先輩からの助言、様々な教材、インターネット、エトセトラ……。

学生は勿論、現場の方々も気にかけている国試。その情報を最前線から私たちに届けようと日々活動されているのが、さりりんさんです。Twitterで多くの支持を得ている方なので、知っている方も多いことでしょう。

さりりんさんとは?

呼吸器専攻医として勤務しながら「さりりんの臨床力向上委員会」と題し医学教育の発展に尽力している。自身の研鑽のため総合臨床医などの勉強会にも精力的に参加している。現在はTwitterやブログでの発信を主として活動している。

さりりんさんのTwitterはこちら

そんなさりりんさんに、お話を聞くことができました! 今回は国試についての思いを語っていただきました。

こんにちは。この度はお時間いただきありがとうございます。さりりんさんはTwitterでの人気が高く僕の周りの医大生でもフォローしている人が多いです。

ありがとうございます。

色々な思いがあって医学教育に関わっていると思うのですが、毎年掲示板に書き込んでいらっしゃるのはどの様な気持ちからでしょうか?

一番は自分の勉強のために解いています。国試は質が高く臨床的に役立つことが多いし、更新も早く最新の話も盛り込まれているので。

それは医師になられてから毎年実施しているのですか?

始めたのは110回ですね。それから毎年です。

なるほど、最近も新しい知識だなと思うことはありましたか?

111回の問題で抗ARS抗体が選択肢に出てきました。皮膚筋炎の診断で用いることとなってきたのですが、かなり早い段階から国試にでていましたね。
(抗ARS抗体測定は2014年1月から保険収載)

専門外の問題は大変ではないんですか?

そうですね。呼吸器に関しては専門医の問題がありますが、専門以外の疾患を見ることも呼吸器内科は多いので、肺炎とか見ていれば肺炎以外の感染症も、肺疾患が有れば心不全も肺性心も診なければいけない。そういうことを幅広く知るためには国試は重要です。国試レベルの知識があれば、専門以外の疾患なら大抵は大丈夫と考えます。知識をアップデートして保つためには国試が重要なのかな。

自分の専門以外について、国家試験のために勉強しているわけではなく、普段の勉強の積み重ねの延長なんですね。
それでも解説の質は素晴らしいですよね。

専門医とかの勉強もしてますからね、それでですかね。

さりりんさんはTwitterから発信していますよね?あまり周りにアウトプットしている人は多くないと思うのですが、アウトプットに対する考え方はありますか?

知識が入ってくるということもありますけど、問題を作ってみるとこのような問い方にすると不適切になったり、正答が複数になったりすることがあって。適切なLDLコレステロール値を答える問題のように、エビデンスを重視して作らないと不適切問題になってしまうこともあるんですよね。そういうのを含め、いろんな意見を踏まえて問題にするというのが自分のレベルアップに大きく繋がるし、それをみんなに共有できるのは嬉しいことですね。

確かに! 人に教えるつもりで調べるとより良く調べるようになりますもんね。

そうですね。自分のためでも他人のためでもあります。あとは作るのも趣味の一つですね。将棋が好きなのでその感覚と似ています。そんなに強くはありませんが(笑)。
問題作る事は数独を解いたり、クロスワードを解いたりと、それと同じ感じの楽しみがありますね。

なるほど、知的好奇心と他者との交流が、勉強の強いモチベーションになるんだ。

一般的に国試は受かってしまえば問題無いような風潮がありますよね。

国試に受かってすぐには、あまり国試的な知識は使われないですね。例えば看護師さんに指示出しができる、上級医に質問できるとか、最初は社会人的な部分がクローズアップされると思います。それができるようになった後に、国試的な知識、例えば熱の鑑別などが出来る必要が出てきます。そういった点は国試で網羅されていて、鑑別が頭に上がるかどうかに大きな差が出てきますし、頭の片隅に残っていれば、知識を生かして検査が組めますよね。

受験を終えて臨床医になった人たちが国試を解くことは重要ということですか?

そうですね、内科医としては重要です。内科医以外でも解く方がいいとは思いますが、内科医としては特に。

国試の目的は質の高い医者を担保するのが本質であると思うのですが、傾向として臨床重視の問題が多いようですね。

僕は臨床的であるのは良いことだと思います。実際、初期研修医が救急外来で体験しそうな疾患が盛り込まれていますし。結核の初期対応の問題 (107 I51) などは、細菌性肺炎を疑って実際は結核だった時の初期研修医の対応の仕方について示唆に富んだ問題でしたし、そういう臨床的な問題の傾向は良いと思います。

実際に臨床現場で働く人も国試を重視しているのか。勉強への意気込みも強くなる!

次回はさりりんさんと、臨床医の勉強法についてお話ししていきます!

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